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ベネチア 2006年3月18日(土)〜2006年3月22日(水) 
5.飯
    何しろフランスに行ってもマックに行く人なので、基本的にあまり語る資格は無いが、ここの食事代は要注意である。イタリアも細切れに3回目になるが、まぁ大した店に行ってないせいもあるとは思うけど、日本で食ったものを上回る美味さのピザに出会ったことがない。今回、1日だけ「歩き方」載ってるトラットリアに行った。ここで、おすすめだということで注文したヒラメ(のような魚)の蒸し焼きは確かに美味かった。今までイタリアで食ったもののなかで一番美味かった。だが、値段も一皿22ユーロとレベルが高く、他にもサラダとかデザートだか頼んだりしたら5000円ぐらいかかった。それに、ここは有無を言わさずサービス料を上乗せして、その上チャージ料みたいなもんまでしっかりせしめていくひでぇ街でもある。

他の日は道を適当に歩いていて見つけた店に入った。1回、みやげ物のお兄ちゃんと話しこんで、そのときに良いというレストランを紹介してもらったのだが、地元民と思しき客でにぎわっているものの、日本人の独り者にはいたって無愛想な店だった。後で知ったのだが、ベネチアというところは、基本的によそ者(観光客)には極めて冷たい街らしい。たまに愛想良い人がいたら、たぶんよそから来た人だって話だが、確かにホテルのおねえさんは本土から来た人だし、みやげ物やのお兄ちゃんはムラーノ島出身だった。フェニーチェ劇場のなめきった対応も納得である。ベネチアは素晴らしい街だが、ベネチア市民のようなクズに住まわせるには惜しいところ、とでも言ったところ。
6.美 術
    ウフィツィで出会って以来のティツィアーノファンである。この人の描く肖像画は静溢感の中に色気や華があって、間違いなく史上屈指の画家の一人であると思う。ベネチアといえばそのティツィアーノの本拠地。今回の旅の一番の目的であったといっても過言では無い。

ところが、この街に残っているティツィアーノの絵は大作ぞろいなのだが、そろいもそろって宗教絵画なのであった。残念ながら宗教絵画はさっぱりわからん。あんな感じで描かれるとティントレットとも見分けがつかなくなってしまう(要はその程度の鑑識眼しかないということなのだが)。ちょっと消化不良気味であった。ティツィアーノに限らず圧倒的に宗教絵画だらけなので、今回は全体に消化不良気味だった。まぁそれでもがんばって見られるだけ見たのだけど。サンタ・マリア・フラーリ教会のティツィアーノ記念碑を見ると、この人はイタリア国民からの深い尊敬を集めているのだと思った。

そうそう、そういえば、ティツィアーノはレパントの海戦に勝ったときの戦勝記念絵画作製依頼を断ったのだそうな。当時彼のパトロンだったスペイン王家に遠慮したらしい。代わりに白羽の矢がたったヴェロネーゼのその作品を今回、ドゥカーレ宮殿で初めて見ることができた。

そうそう、ドゥカーレ宮殿の地図の間にあるでかい世界地図には、しっかりジパンゴ(日本)も載っていた。なかなかに興味深い。
7.音 楽
    フェニーチェ劇場については、事前に日本でスケジュールをチェックして、その期間に演し物が無いことは確認していたのだが、せっかく行ったので、あきらめきれずに劇場に直接行って確認。しかしここの窓口のおばはんが無愛想で、前の連中とだらだらはなしてた後、やっとこっちを向いたと思ったら、即座に、極めて事務的に「NO」とだけ答え、1秒後には他に視線を向けていた。どっかであった光景だよなぁと思い出したら、そう、トルコのメトロバスのカウンターのオヤジの対応と同じなのだった。歴史は繰り返す。
ただ、ベネチアでちゃんとした劇場はここしか無さそうだし、公演があってもチケットゲットには注意が要りそうだ。

観光1日目はいろいろやっているうちに、確認できなかったのだが、2日目はインフォメーションで小さい演し物が無いか確認してみた。3月22日通りからサン・マルコ広場に入る脇にあるインフォメーションのおばさんは気さくな人で、愛想が良かった、たぶんよそから来た人だな(笑)。今晩クラシカルなコンサートやオペラみたいなのは無いかって聞いたら、おもむろにパンフレットを6〜7種もあったか、持ち出してきた。「こんなにあるのか?」と思いつつ、そのままおばさんのオススメを信じて、バルバリーゴ宮殿でおこなわれるミニ・コンサートに出かけてみた。

結果としては、時間は1時間ほどでちょっと短かったが、ピアノ、バイオリン、ビオラ、チェロ、(この日は無かったが、コントラバスもあるようだ。)が一本ずつに曲によってヴォーカルが入って、ヴェルディやプッチーニのオペラからの曲や民謡などをやってくれる。場所は宮殿の居間のようなこじんまりしたスペースで、こういうところで音楽を聴けるっていうのはなかなか贅沢。

コンサートの後にはワインのサービスもあったりして、演奏者と談笑する時間もある。ちょっと一人で行くには場違いな感じだったが、カップルとかで行くと良いんじゃないかなぁ。英語かイタリア語が話せるとなかなか楽しいでしょう。情報はインフォメーションか下のHPで取って下さい。ベネチアの夜にクラシックもなかなか良いもの。

 http://www.musicapalazzo.com/ (まだ建設中みたいだが、情報はとれる)
8.治 安
    治安はかなり良いと思う。もちろんどこに行っても注意は要るがそんなに過敏になる必要は無い。
なんていうか感じる空気がゆるい。夜中一人で歩き回ってもさほど身の危険を感じない。やっぱり危ない街というのはどこか空気がぴりぴりしてるもんだが。ただ、電力不足なのかしらんが、夜はすごく暗い。ローマ広場でも地図が見えるほどの灯りがついているところがほとんど無い。まして路地に入り込むとかなり辛い。夜は動くなっていうことらしい。

9.みやげ
    フェニーチェ劇場の近くで、「歩き方」に載ってる「リンダ・マリア・ゴンザレス」という文具屋の2軒ほど隣にある、「Rara Avis(ラテン語で「珍しい鳥」という意味だそうな)」というお店。店のオヤジ(兄ちゃん)は1ヶ月ほど日本に滞在していたことがあるそうで、今もベニス在住の日本人から日本語を習っているそうだ。日本はいろいろ周って結局大阪が好きという奇特な人。
ムラーノ島出身で、家族が今もムラーノ島でガラス工芸をやっている。当人は全く作らずにそれを売ってるだけだそうだ(職人としてやるなら15〜6歳ぐらいから修行を始めないとダメなそうな。)。売ってる土産物自体は決して安くは無いが、お兄ちゃん自身は落ち着いた人で、ウソが無い感じがしたので、雑談がてらにでも行ってあげてください。銀縁まん丸眼鏡が目印。
10.総 合
  残念ながら、これだけボロクソに言っていても、ベネチアは素晴らしい街である。真剣にもう一回訪れたいと思う。人間重視のシドが、こう思うのだから、やはりベネチアは相当魅力的な街だ。まぁ、イタリア国民が思い上がるのも納得で、この国の観光資源は確かに素晴らしい。フィレンツェもそう思ったが、ベネチアも間違いなくそう思えた。
小さい島であることは確かなのだが、考えてみれば水路以外はびっしり歴史的な建築物で埋め尽くされてるわけで、そりゃ2日半でも足りなくなると思った。正直言って全然周れてない。フィレンツェのときはトータル2日ぐらいでもある程度満足感があったのだが。ベネチアはかなり奥が深いと思う。
Venezia 2006年3月18日(土)〜2006年3月22日(水)
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