15.凍えた夜
ここでは他のNPみたいに車に乗って動物ウォッチングには行ったりはしない。その代わりに動物たちが来てくれる。ロッジのそばにちょっとした池並の水飲場があり、ここに水を飲みに野生動物が集まってくるのだ。

夜もライトがついてるので、その気になれば夜通しで観察できる。でもこの日は少し寒すぎたようだ。昼間はまだ良かったが夜になるとぐっと冷え込んでしまい、ほとんど動物は見当たらない。象が一頭ずっとへばりついていたが、その象が行ってしまうとあとは寂しい状況だった。

ここの夕食は素晴らしかった。アフリカで食べた食事で唯一美味いと思えたかもしれない。周りに日本人が一人もいないという、当たり前のはずなのだが、なぜか今まで無かった状況で、やっと外国を意識したようにも思う。この山小屋風の雰囲気はどこか冒険心のようなものを刺激して、いつまでもどきどきしていた。

夜はかなり寒くなり、用意されている毛布にくるまってがんばった。まったく赤道のほぼ直下のこの場所で寒さに凍えようとは・・・。この日Hは体調が悪く、一人で11時過ぎまでがんばったが、周りにすっかり人がいなくなるにいたってついに僕もあきらめた。

夜の収獲はバッファローが数頭に象だけ。報われなかったけど今思えば楽しい思い出だ。
張り付いてた象
三匹のイボ(イノシシ)
16.空の青かったこと
道は続く。

西へ向かう。快晴。風はあくまでおだやか。ただし車の調子は悪い。今朝もスタートに一苦労だった。

風をきって走る。森林を下り、農耕地帯を抜けていく。途中小さな滝を見、赤道を越え、大地溝帯(グレート・リフト・バレー)と呼ばれる巨大な地面の亀裂を過ぎた。

道はなおも続く。

いったいどこまで続くんだ?この道は
人はこの大陸から生まれ、この地の風景を心に刻みながら世界中に散らばっていったという。だからなのか?これらの風景がこんなにも懐かしい気がするのは。かつて暗黒の大陸と言われた大地はこんなにも美しい。


あの青かった空の下で、

どこまでも澄み切ったあの日の空の下で、

僕たちは走りつづけてた。   
ユーフォルニアインゲンス(逆さサボテンの木)
水場に集まるシカ達
ニャフルルの滝
赤道にて、手にもった桶で赤道の実験をしてくれる
この青い空の下で
大地果てしなく
営業中?


ケニアの旅

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