6.ボスニア・ヘルツェゴビナへ | |
なんせ長旅、いくつかの大き目のバス・ターミナルでは長めに停車して休憩タイム。それでも着実にドブロヴニクに近づいていく。 さて、地図を見てもらうとわかるんだけど、だいぶドブロヴニクに近づいたあたりにごく一部ボスニア・ヘルツェゴビナが海まで張り出しているエリアがある。見方によっちゃドブロヴニクって飛び地なんだよね。何年か前の人の旅行記見てるとここを通り過ぎるときに特別なことは何も無いかのように書いてるんだけど、どうやら変わったらしい。今はパスポートコントロールがある 国境で管理官がバスに乗り込んできて身分証明証をチェックし始めた。のどかなバスにちょっと緊張の色が走る。 |
7.トラブル発生? | |
係官は僕のパスポートを何度も何度も見ながら動かない。そのうち「どっから来た?」とか「どうやってここまで来た?」とかヘタクソな英語で根堀り葉堀り聞き始めた。どうも旧ユーゴ圏に入ったことを証明するスタンプが無いことをとがめているらしい。「最初に入ったスロヴェニアはEUに入ってるからスタンプ無かったかもなぁ。スロ・クロの国境(つまり電車)でスタンプが要ったのかしらん?」とか思ったけど後の祭り。ところがこの係官がいっこうにあきらめない。にわかに気持ちが引き締まる。そうここはもはやボスニア、今やすっかり平和気分のクロアチアと違うのだ。周りの客も心配そうに眺めてる。「こりゃへたするとスプリットに逆戻りか?いやそれとも・・・」いつまで経っても人のパスポートをなだめつすかしつ眺めてる係官を見ていて嫌な予感もわいてきた。 |
10.ドブロヴニクへ | |
う〜ん、雲が多い。「雲ひとつ無い快晴のドブロヴニク」これが今回の旅の宿願だったのだ。でも、まだあと2日チャンスがあると、あまり気にせずとにかくまず地理カンをつけるべくいろいろ歩き始めた。 ピレ門という入口から城壁をくぐって入るとオノフリオの噴水があり、そこからメインストリート、プラツァ通りが通っている。まずはインフォメーションで地図をゲット。海に出て、海を出て、大聖堂の位置を確認して・・・ 時間は夕方近く。市内や城壁を周るのは明日にして、そろそろ少し土産でも物色するかとガイドブックにも載っている「バチャン」というシルク屋に入った。。 |
9.プライベートルーム | |
ドブロヴニクには手ごろなホテルが少ないのと、バスを降りるとプライベートルームの客引きがわんさか寄ってくるというのは聞いていたので、ここは最初からプライベートルームで良いと思っていた。あんまり考えるのもめんどくさかったので、最初につかまったおばさんについていくことにした。イヤなら断ればいいわけだし。 ここもザダールと一緒でバス・ターミナルから旧市街までは距離がある。客引きのおばちゃんと一緒に別のバスに乗って旧市街に移動。まず部屋を見に行った。 部屋はまずまず。広いし、バスルームも普通サイズ。結果的に部屋は良かったんだけど、客引きのツネか、後で言うことがころころ変わるし、細かいウソも多い。やっぱり旅行会社とか通した方がまだマシかもね。まぁそれでも2日分の宿を確保してさっそく街の散策に乗り出した。 |
8.トラブル継続中 | |
まぁ見た目はどう見たってアジアから来たお気楽旅行者だし、どうせ通り過ぎるだけっていう割り切りか、最後には面倒臭くなったようで、パスポートを返してくれた。ほっと一息。冷やっとしたよ。 でもすぐにクロアチア再入国が待ってる。また何か言われるのか?クロアチア入国を拒まれたらもっとえらいことになると考えると、短いボスニア・ヘルツェゴビナ通過を楽しむ気にはとてもなれなかった。 さて、クロアチア側のコントロール。係官はのっけからやる気なさげに人のパスポートをぱらぱら、すぐに投げ返した。何の問題も無かった。何だこの差は?いやはやヒマつぶしというには心臓に悪いイベントであった。 そんなこんなでバスはやっとこさドブロヴニク市街へ入ってきた。 |
11.バチャンのオヤジ | |
店は大きくなくて、店に入ればイヤでも目に留まる。店番をしていたオヤジがいきなり変な日本語で声かけてきた。びっくりして、ついでにひとしきり話し込む。店に来る日本人客からいろいろ教えてもらってるらしい。日本語ノートも作っていてなかなかまじめなところもある。しかし、「ワタシハオクサンのドレイです」とかまったく誰が教えたんだこんな日本語? 他に客があんまり来なかったこともあって妙に話があってしまい、1時間以上も雑談をしていた。日本には行ったこと無いそうだけど、日本からいろいろ手紙とかメールとかもらっていて、友達たくさんいるらしい。 結局、商売のシルクの話は一言もしなかった。とりあえず美味いレストランを教えてもらってこの日は店を後にした。 |
12.レストラン&コンサート | |
ドブロヴニクの名物はシーフードで特にリゾット系がおすすめ。バチャンのオヤジのオススメの店に行ってみるとこれがえらく混んでいて、この日はあっさりあきらめた。 結局ルジャ広場の近くで、適当な店をさがしてブラック・リゾットを注文。味は普通だったかな。食後ぶらぶら街をいたら、コンサートの看板を見つけた。9時から教会でカルテットのコンサートをやるらしい。さっそくチケットを買って中に入る。 小さい教会で、満席でも無かったけど、照明をおとした中で、クラシックを聞くのはいい感じ。ちょっと音が外れたところもあったけどね。曲はシューベルト以外は知らない人ばっかり全然わからなかったけど。 明日は快晴を夢見つつ、かくしてばたばたとドブロヴニク初日の夜は終わっていったのだった。 |
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