23.オリャンタイタンボ
昼食後、今度は北西方面に車を走らせる。風が心地いい。

オリャンタイタンボにはそれからほどなくたどりついた。ここは聖なる谷の中心部だ。その昔チチカカ湖方面より進出してきたインカ族はここを拠点に勢力を伸ばしていったとも言われている。またサクサイワマンで敗れたマンコ・インカが逃れてきて、たてこもった場所としても知られている。歴史に名をとどめているだけあってひときわ規模も大きい。

急な段々畑の階段を登っていくと、造りかけの神殿があった。作業中の巨石がごろごろしている。理由はわからないが途中で放り投げても、ここを捨てる必要があったらしい。おかげでインカの謎の多い石作業の一端を窺い知ることができる。
過去にうち捨てられた石たち
24.壁画を背にして
遺跡の正面に山があり、ここには巨大な壁画が描かれている。異国人の神を描いていたらしい。単なる壁画にとどまらず、なんと冬至や夏至をはかる日時計としても利用されていたというからスケールが大きい。

丘伝いに遺跡を下っていく。下りきったところに水の神殿があり、現在でも水が流れている。ここもタンボマチャイ同様、現在でも現役の生活用水として利用されている。

中央に壁画のある、背後の山
25.村を歩く
オリャンタイタンボの村を歩く。小さい村なので簡単に歩き回れる。至るところにインカ時代の石組が残っていて、当時にタイムスリップした気分になれる。だがここはテーマパークでは無い。人々がずっと昔から変わらぬ暮らしを続けてきた普通の町なのだ。

残念ながらこんな町にもたかりの子供達がいて、文明の波が確実に影響を与えてるのがわかる。昔のままで居て欲しいというのは物質文化に慣れてしまった我々の我がままなのだろうか?

考えても始まらない。ここでそんなことを考えるのは不毛だと気付いた。水は流れていく方に流れていくのだ。ここの水のように。人間って小さいと思った。

この旅行を通して、このちっぽけな町で過ごした短い時間が一番印象に残っていると言うのも不思議な気がする。
絶え間なく水が流れていた
インカの石組の残る民家にて
夕闇迫るアルマス広場
質素な民家の内部
途中で見かけたキリスト教のお祭り
つくりかけの建物
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ペルー・ブラジル

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