3.オーロラとは
(1) オーロラとは?
太陽面の爆発によって起こる高速度の太陽風が、地球の磁場で放電し、大気層にぶつかって発生する現象、最近では人工的にオーロラを作る実験等も行われているが、まだまだ解明されていない点も多いのだ。
(2) どこで見られる?                                                
緯度が高いほど(つまり北にいくほど)見れるわけでは無いのです。観測されやすい地点はオーロラゾーンという仮定的線であらわされていてここからはずれると見れる可能性もだいぶ落ちてしまう。同じアラスカでもオーロラゾーンにのっかってるフェアバンクスとのっかっていないアンカレッジでは見れる確率がかなり違う。(アンカレッジはフェアバンクスの1/3だそう)
・アラスカのフェアバンクス
・カナダのイエローナイフ
・北欧フィンランド などが有名
(3) いつ見える?
冬しか見えないというのは完全な誤解。実はオーロラ自体は季節問わず、昼夜問わず出現しているのだ。でも明るく見えてもとても微弱な光なので太陽が出ている間は見えません。また曇りや雪の日もだめです。観測には夜が十分長い9月〜3月が適してますが、2月〜3月がシーズンだと言われているのは、その時期の天候が比較的安定しているから。

今年は1月に行ったけど全日快晴だったし、語り草になってる一昨年の赤いオーロラ(10年に一度とか?)は11月の末に出た。逆に3月に行ってもずっと雪だったってこともあるし、あくまで目安なので、この時期じゃないからと言って中止しちゃうのはもったいないよ。

ちなみに時間帯については、基本的に暗ければいつでも出る可能性があるんだけど、僕の印象だと12:00〜1:00の間が一番出易い気がする。もちろんここをはずしても出るけどね。
(4) 色、スケール
よく写真やテレビの映像なんかで見るオーロラは、7色だったりするんだけど、肉眼ではそこまで確認することはまず無理。肉眼で赤い色を確認できるのは5人に1人だなんて話もあるぐらいで、ほとんどのオーロラは緑色か白色に見えるはず。シドも大抵緑しか見えてないけど、激しいブレークアップの時にカーテンのひだ部分の端っこに赤色が現れているのは何度か経験したことがある。

スケールに関してはどんな写真であったとしても実物の方がはるかに上。だからあえて言います。

写真で見てるオーロラは、それがどんなに上手く撮れていてもしょせんニセモノです。写真をきっかけにしてくれたらうれしいけど、写真を見て満足してしまうのは止めてください。実物はこんなちょろいもんじゃないです。

また、もし実際に出かけたなら、我ら一般人はカメラかじりつきじゃなくて、実物を十分味わいたいもの。だってせっかくのスケールをファインダーで囲ってしまうなんて悲しすぎるじゃない!
カメラ 性能がどんどんUPしてるので、最近はデジカメなんかでも撮れる。ただし長時間露光(30秒ぐらいシャッター押しっぱなし)が出来るもんでないとダメ。この点で通常のコンパクトカメラや廉価版デジカメは×。結局一眼レフ相当のもんを用意しないといけないかも。 電子製品は低温に弱いと言われ、慣れない機械式のカメラなど持ってくる人がいるけど、そこまでは過剰反応かも。シドはα−7というばりばり電子制御カメラを使ってるけど−30℃ぐらいまでなら大丈夫です。ただ−30℃を超えるとかなり注意が要ります。最近のアラスカは暖かい日だと−10℃ぐらいってのもあったりで、かなりハバが広いです。−10℃〜―20℃ぐらいの条件下での撮影が多いかなぁ。ただいずれにしても電池の消耗だけはかなり激しい。予備の電池を過剰なぐらい準備。これが一番大事かも。
レンズ とにかく広角でF値の小さいレンズが良いっす。ズームレンズはF値がでかい(暗い)ので止めましょう。F値の低いのってはっきり言って高い。オーロラを撮るのにテクニックは要らんけど、ある程度の投資は要ると覚悟しましょ〜。魚眼レンズも面白い
レリーズ ブレ防止のためにこれが要ります。ビニール製は凍るので止めた方が良いとか聞きますが、そんなに気にしなくてもいいかも。僕が使ってるのは1000円〜2000円ぐらいのビニール製。まったく問題ないです。
三脚 旅行にこれを持っていくのは主義として嫌いなんだけど、オーロラ撮影には必須。しかもがっしりしていればしているほど良い。1万円ぐらいはするやつを買っちゃいましょ。レンズに比べりゃ安い安い。
カイロ これはあった方が良い。よくホッカイロを大量に持ちこんでくる人がいるけど、ホッカイロはもともと体熱を利用して温まる原理なのでカメラ保温には限りなく無意味です。チャコール系(要は石炭の棒を燃やす)カイロかハクキンカイロが良いのですがハクキンは燃料のベンジンが空港でひっかかるかもしれないのでチャコール系が一番安全。イシイスポーツみたいな山系のスポーツショップ行けばおいてます。ただ困ったことによく消える。
フィルム 実は僕もよくわかってません。ポジは発色がきれいだけどその分デリケートで、ネガの方が失敗が少ないです。オーロラは明るく見えてももともと弱い光なので、感度の高いフィルムが必要なのですが、あまり高くすると粒子が粗くなって引き伸ばすと目もあてられなくなったりします。ISO800ぐらいが使いやすいけど、400もいいかな。もうちょっとポジを上手く使いこなしたい。
環境 オーロラは微弱な光なので新月が良いといいますけど、月が出ていても大丈夫です。多少の雲は大丈夫だけど最低限星が確認できるようで無いと厳しいでしょう。露出はISO800なら10秒ぐらいかな。ただ800は粒子が粗いので引き伸ばすとつらいです。400の方がいいかも。シャッター速度は10秒〜30秒ぐらい。ポジは露出を微妙に変えながら。とりあえずオーロラが出ると無我夢中で、よくわかってないんですけど(笑)。
(5) 撮影方法
最初に言っときますが、下記の内容は、普段あんまり写真に興味なんか無くて、「せっかくのオーロラだからちょっとがんばってみようかな?」なんていう人が対象です。何せ僕自身が素人なので。

最近つくづく思いますが、カメラなんて最初から持って行かずに肉眼に焼き付けるのがベストです。
オーロラの写真のことを「オーロラの死骸」と言ってる人がいましたが、まさしく名言だと思います。
旅人なら心に焼き付けたい。カメラかかえてオーロラ追いかけてる人間なんて、しょせんほんとのオーロラ好きでは無いって最近よく思います、自分も含めて。
@ ・ピントはいつも無限大。撮影中に動かないようピントリングをガムテームで固定するのが定石
A ・絞りは開放(F値を一番小さい値にする。)
B ・シャッタースピードはバルブ(開放)に
C 準備したチャコールカイロをレンズ付近に輪ゴムか何かで固定する。(間違ってもレンズをふさいじゃダメ)
D 屋外に出したカメラはいきなり暖かい部屋に入れてはいけない。また撮影時以外はタオルでぐるぐる巻きにし、ビニール袋等で極力密封して、凍結を防ぐ。結露させると故障の原因になる。
E ストロボは厳禁です。
F 樹木や建物など地上物を入れて撮影するとスケール感がでる。
G 予備電池、予備フィルムは常に携帯し、温めておく。
<撮影>


〜オーロラを追いかけて〜

アラスカ

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