18.郵便局で
明けて1月4日。今日は常連の女性と静岡の男性が帰ってしまう。我々の旅も終わりが近づいている。だんだん現実が追いついてきた感じだ。

昼頃にはみんなで、郵便局に行った。
JESさんはクロスカントリースキーを借りて走っている。
今日は名物おばあちゃん(ジニーだったかな?)も健在で、みんなそれぞれの目的を果たすために作業をしている。手紙なんぞ出す習慣の無い僕はそのままあたりをぶらぶらして、珍しそうなものは無いかと観察していた

こんな遠いところから出しても郵便物はちゃんと届くというのは何でも無いようですごいことだ。
16.極地で迎える誕生日
夕方になっても天気は変わらない。

夕食時、今日は静岡の青年の誕生日ということでケーキが出た。北極圏で迎える誕生日。おお、なかなか感動的だ。ケーキも甘すぎず美味い。

天気の方・・・はあいかわらず。今日もやっぱり望み薄だ。でも少しだけ雲が薄い気がする。ここまで3日間まともなのは全く見れてないのだ。ぼちぼち・・・少し焦りが無いでもない。

しかし期待とは裏腹に現実は厳しく。
とにかく昨日よりは気合を入れて待ってみることにした。
15.希代の策士
太公望や諸葛孔明も真っ青な策士がここベテルスにいる。彼は人間ではない。名をミニーといい犬である。

こやつ、メシ時になると人間にすり寄ってくる。彼の観察力は遠目の利くケニアのガイド、オガオさんをはるかに越えている。そして食事中の人間を斜め下から悲しそうな目で見上げる。このへんの演技力は野田秀樹も真っ青である。少々怒ったぐらいでは離れない。忠犬ハチ公のような忍耐強さだが、どっちかというとハエのそれに近い。

食事者からめぼしい食料が無くなったとみるや、何の未練も無くそそくさと別の人間に移動する。その切り替えの早さたるや戦国時代の奸雄宇喜田直家でもこうはいくまい。

「ミニーだからダイエットしろって。去年も言ったろ、太ってると年食ってから大変なんだから。犬ゾリさんところハスキー犬を見てみろ。あ〜、こいつやっぱり聞いてない・・・」

17.深夜に
常連の女性は明日出発ということで、今夜は無理をせず早々に撤退してしまった。静岡の青年もがんばっていたが真夜中にはあきらめて撤退。結局われわれ2人が残った。

JESさんが明るい何かを見つけてきたのは2時頃だったろうか?外に出てみると確かに空に光が見えている。「おお、これはもしかして」しばらくじっと見つめている。明るいのは明るいのだが何か違う気もする。静岡の青年も起きだして来た。

しばらく時間が経ってその正体がわかった。
月だ。少し薄くなった雲間から、満月が欠けたような月が姿をあらわした。拍子抜けだ。だがまぁ少し天気は良くなってるということか。

だが、はかない希望も空しく、月は再び雲に隠れ、この日も結局空振りに終わったのだった。
青年とケーキ、ええな〜
寝るミニー
郵便局の窓口
郵便局のおばあちゃん
アラスカは遠いぞ〜
仕事中のミニー
クリスマスバージョンのムース
ここでオーロラを待つのです
疑惑の・・・お月様
天下無敵の防寒靴バーニーブーツ


アラスカの旅2
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送